- ホールネ伯 Graaf van Hoorne
- 生年: 1524 オーイドンク城(白)
- 没年/埋葬地: 1568/6/5 ブリュッセル(白)/ヴェールト・聖マルティヌス教会(蘭)
生涯
ネーデルランドの貴族で金羊毛騎士。エグモント伯とペアで語られることが多く、年齢もほとんど変わりません。カール五世の時代には皇帝に従って数々の軍功を挙げましたが、フェリペ二世の時代になり、ネーデルランド執政たちの圧制に対して抵抗運動を起こしました。八十年戦争が始まったとされるまさにその年に斬首されており、八十年戦争の前段階である「反乱」の立役者のひとりでもあります。
オランイェ公ウィレムやエグモント伯と比較して、気性が激しかったといわれており、エグモント伯同様に過去の自分の貢献や、金羊毛騎士であること(騎士団員を裁くことができるのは騎士団長のみであり、その代理人である執政には権利はありません)、さらにホールネ伯の場合は神聖ローマ帝国諸侯のひとりでもあったこと(これも裁く権利があるのは選帝侯らに限られます)から、最後まで助命が行われると信じていました。ロマン主義時代には、この悲劇をもとに、シラーの『オランダ独立史』等、彼を題材にした作品が作られています。
リファレンス
記事中に挙げた参考URL以外については以下のとおり。
- ウェッジウッド, C.V. (瀬原義生 訳)『オラニエ公ウィレム―オランダ独立の父』文理閣、2008年
- フリードリッヒ・シラー『オランダ独立史』岩波文庫、1949年
- University Leiden, “Personen“