カール五世 Kaizer Karl V (Carlos I de España)

Tiziano vecellio genannt tizian kaiser karl v. im harnisch mitte 16. jahrhundert original-(low res)

Titian (1550s) In Wikimedia Commons

  • スペイン国王および神聖ローマ帝国皇帝 Carlos I de España y V del Sacro Imperio Romano Germánico(Kaiser Karl V, König von Spanien)
  • 生年: 1500/2/24 ヘント(白)
  • 没年: 1558/9/21 クアコス・デ・ユステ(西)

生涯

ウィレム一世と関わるのは晩年。1544年にナッサウ伯ウィレム一世が従兄ルネの死によりオランジュ公領を継承すると、自分の宮廷に引き取って、同世代の息子フェリペ二世同様に教育を施しました。カール自身ネーデルランド生まれで普段はオランダ語を話しており、新教勢力にも比較的妥協して接していたようです。が、ネーデルランドの統治権は、狂信的なカトリック教徒で、ネーデルランドには何のシンパシーも感じていない息子フェリペに譲られます。このことでカールの薫陶を受けたフェリペとウィレムが、のちには激しく争ってしまうことになります。

* 各国元首その他オランダ以外を主要な活躍の場としている人物については、サイトの主旨上、オランダと直接関わった事項または八十年戦争(三十年戦争)期間中の行動について記載しています。そのため逆に、その人物の大まかな伝記ではあまり出てこないエピソードがメインになることもあるかもしれません。

リファレンス

  • 瀬原義生『皇帝カール五世とその時代』、文理閣、2013年
  • 藤田一成『皇帝カルロスの悲劇―ハプスブルク帝国の継承』、平凡社、1999年
  • 江村洋『カール五世―ハプスブルク栄光の日々/カール五世―中世ヨーロッパ最後の栄光』、河出書房新社、2013年
  • ウェッジウッド, C.V. (瀬原義生 訳)『オラニエ公ウィレム―オランダ独立の父』文理閣、2008年
  • ヒュー トレヴァー=ローパー『ハプスブルク家と芸術家たち』 、朝日新聞社、1995年
  • ヒュー トレヴァー=ローパー『絵画の略奪』 、白水社、1985年